
「いつか自然に赤ちゃんを授かれる」
不妊治療を始める前の私は、そう思っていました。
妊娠は奇跡だということは分かっていても、自分自身が不妊治療と向き合うことになるとは、当時は想像していませんでした。
しかし、自己流で妊活を続ける中で妊娠と流産を経験し、少しずつ「一度きちんと調べた方がいいのではないか」と考えるようになりました。
今回は、私が不妊治療を始めるまでの道のりを、実体験としてまとめます。
同じように妊活中の方、不妊治療を始めるか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
自己流妊活を2年間続けた日々
不妊治療専門クリニックを受診する前、私は約2年間、自己流で妊活をしていました。
基礎体温を測ったり、タイミングを意識したりしながら、「いつか授かれるはず」と思っていました。
周囲の妊娠や出産の話を聞くと嬉しい気持ちがある一方で、自分と比べてしまい、焦りを感じることもありました。
それでも当時は、「もう少し続ければ自然に授かれるかもしれない」と考えていました。
そんな中、私は3回妊娠することができました。
3回の妊娠、そして流産を経験
妊娠が分かった時の喜びは、今でも忘れません。
「自分も赤ちゃんを授かることができるんだ」
そう思うことができました。
しかし、3回とも流産という結果になりました。
妊娠できた嬉しさと、赤ちゃんを失った悲しみ。
その両方を経験し、「なぜ妊娠できるのに続かないのだろう」と悩むようになりました。
そして、原因を知るために不妊治療専門クリニックへ進むことを決めました。
過去の卵巣嚢腫の手術で分かったこと
私は過去に卵巣嚢腫の手術を受けています。
当時は、そのことが将来の妊娠に影響する可能性について深く考えていませんでした。
しかし、不妊治療を進める中で検査を受けた結果、片側の卵巣が機能していない状態であることが分かりました。
右側の卵巣だけが機能している状態だったのです。
自分では気づいていなかった体の状態を知り、不妊治療では検査の大切さを強く感じました。
3度の流産をきっかけに不育検査へ
3度の流産を経験したことで、「次の妊娠に向けて、一度しっかり調べたい」という気持ちが強くなりました。
不妊治療専門クリニックで相談し、本格的な不育検査を受けるため、地元のクリニックへ紹介状を書いていただきました。
検査結果を待つ間は不安もありました。
「また同じことになるのではないか」
「何か原因が見つかるのではないか」
そんな気持ちもありました。
しかし、不育検査では大きな問題は見つかりませんでした。
本格的な不妊治療開始までに3か月の検査期間
不育検査を終え、いよいよ不妊治療を始めることになりました。
ただ、すぐに治療へ進めたわけではありません。
まずは、妊娠に向けて必要なさまざまな検査を受けました。
検査期間だけで約3か月。
「早く治療を始めたい」という気持ちもありましたが、自分の体の状態を知るためには必要な時間でした。
この時期から、少しでも体を整えたいと思い、鍼灸治療も始めました。
検査で過去の手術の影響が判明
検査を進め、約3か月後に卵管造影検査を受けました。
そこで、過去に手術した卵巣嚢腫に関係する石灰化が見つかりました。
思いもよらない結果で、治療はいったん中断することになりました。
その後、精密検査などを受け、治療を再開しても問題ないという判断をいただきました。
慢性子宮内膜炎の治療も行う
さらに検査では、慢性子宮内膜炎も見つかりました。
投薬治療を行い、治療を進めました。
不妊治療は、ただ治療を受ければ進むものではなく、自分の体の状態を確認しながら一つずつ進めていくものなのだと実感しました。
人工授精を2回経験し、体外受精へ
治療を進める中で、まずは人工授精から始めました。
人工授精は2回行いましたが、残念ながら結果にはつながりませんでした。
当時、私は39歳でした。
年齢を考えると、できるだけ時間を大切にしたいという思いがありました。
体外受精へのステップアップには、不安もありました。
費用のこと、身体への負担、治療への恐怖。
簡単な決断ではありませんでした。
それでも、
「もっと早く進めばよかったと後悔したくない」
という気持ちがあり、迷わず体外受精へ進むことを決めました。
不妊治療専門クリニック受診から半年後、本格治療へ
振り返ると、不妊治療専門クリニックを受診してから、本格的な治療を開始できるまで約半年かかりました。
最初は「病院へ行けばすぐ治療が始まる」と思っていました。
しかし実際には、
検査をする
↓
問題が見つかる
↓
治療する
↓
次のステップへ進む
という繰り返しでした。
遠回りに感じたこともありましたが、その一つひとつが必要な過程だったと思っています。
不妊治療を経て、現在は4歳の息子と過ごす日々
長い不妊治療中は、不安や迷い、心が折れそうになることもありました。
「本当に赤ちゃんに会えるのかな」
そう思った日もあります。
しかし、さまざまな検査や治療を乗り越えた先に、現在は2歳になる息子がいます。
不妊治療をしていた頃の私からすると、今こうして我が子と毎日過ごしていることは、本当に奇跡のように感じます。
もちろん、子育ては大変なこともあります。
でも、不妊治療中に願っていた「赤ちゃんに会いたい」という気持ちを思い出すと、今の日々がとても大切に感じます。
不妊治療を経験して伝えたいこと
不妊治療は、人によって治療内容も期間も違います。
どのタイミングで治療を始めるか、どの方法を選ぶか、正解は一つではありません。
私の場合は、「後悔しない選択をすること」を大切にしました。
あの時勇気を出して一歩踏み出したことが、今の息子との生活につながっています。
