『Tシャツが乾くまで』第9話を視聴しました。
次週はいよいよ最終回です。
今回の第9話は、咲子と充の関係が大きく揺れ動いた回でした。
咲子の衝撃的な告白から、充の「やり直そ」、そして最後の「別れよっか」まで。
一度は「2人はこれでやり直せるのかな」と思わせておきながら、最後には再び大きく関係が動きました。
咲子はまさかのバツ4!充が5人目だった
今回、一番驚いたのは、やはり咲子の過去です。
咲子には4回の離婚歴があり、充が5人目だったことが明らかになりました。
これはさすがに充も怒るのでは……と思ってしまいました。
ところが、充は咲子を責めませんでした。
咲子が離婚歴を話せなかった理由は、
「嫌われるのが怖かったから」
でした。
さらに咲子は、これまで結婚を繰り返してきた理由について、
「家族が欲しかった」
と話します。
そして充と出会ったときには、今度こそ**「充を幸せにしたい」**と思ったのです。
この言葉を聞くと、咲子のこれまでの結婚が、単純に「結婚を繰り返した」という話ではなかったことが分かります。
咲子はずっと家族が欲しかった。
誰かと一緒にいたかった。
そして今度こそ失敗したくなかった。
だからこそ、充に嫌われることを恐れて、自分の過去を話せなかったのでしょう。
充の「やり直そ」が意外すぎた
そんな咲子の告白に対して、充が怒らずに受け止めたことも印象的でした。
そして充から出た言葉が、
「やり直そ」
でした。
さらに、
「普通に暮らしてみる?」
という言葉まで出てきます。
ここまでの展開を考えると、かなり意外でした。
「バツ4」という大きな秘密を知っても、充は咲子を切り捨てませんでした。
咲子が「嫌われたくなかった」と本音をさらけ出したことを受け止め、もう一度やり直そうとしたのです。
一度は、2人がまたやり直す方向に進んだように見えました。
しかし、ここから咲子自身の本当の気持ちが見えてきます。
咲子は頑張りすぎていたのでは?
今回、私が一番感じたのは、
咲子は頑張りすぎていたのではないか
ということです。
これまで結婚がうまくいかなかった経験や、家族に恵まれなかったこと。
その経験があるからこそ、咲子の中には、
「嫌われたくない」
「今度こそ失敗したくない」
「相手を幸せにしたい」
という気持ちが強くなっていたのではないでしょうか。
充に対しても、ただ「好き」というだけではなく、
「充を幸せにしたい」
と頑張っていました。
でも、夫婦は相手を幸せにするために頑張り続けなければならないのでしょうか。
夫婦だからこそ、
「ムカつく」
「イラッとする」
「なんでそんなことするの?」
と、ぶつかってもいいはずです。
むしろ、付き合いたてのカップルのように「相手を幸せにしなきゃ」「嫌われないようにしなきゃ」と気を遣い続けるほうが、疲れてしまいます。
咲子と充は、夫婦になったあとも、お互いに良い関係を作ろうと頑張りすぎていたのかもしれません。
樹生といる咲子は、とても自然だった
それを強く感じたのが、樹生とコインランドリーで話している場面です。
このときの咲子は、とても自然体に見えました。
篤彦と一緒にいるときにも感じた、あの肩の力が抜けた咲子です。
そして咲子は、
「充は好き。でも樹生といるほうが楽」
という気持ちを口にします。
ここでいう「楽」は、単純に「樹生のほうが好き」という意味ではないのでしょう。
樹生とは、無理をしなくても一緒にいられる。
一方、充とは好きだからこそ、お互いに頑張ってしまう。
ここに、咲子の苦しさがあったのではないでしょうか。
好きな人と一緒にいることと、自然体でいられる人と一緒にいることは、必ずしも同じではありません。
今回、この違いについてかなり考えさせられました。
咲子は篤彦に連絡
さらに咲子は、篤彦に連絡を取ります。
篤彦は咲子の元夫です。
しかも、2人の関係は完全に切れていたわけではありませんでした。
ここで「咲子は篤彦に戻りたいの?」とも思ってしまいます。
しかし、私は単純にそういうことではないように感じました。
咲子は、充との関係から逃げようとしていたのではないでしょうか。
これまで充には失踪癖がありました。
そのため、LINEが繋がらなくなっただけでも、咲子は「また充がいなくなったのでは」と不安になります。
しかし、充はちゃんと帰ってきました。
結局、今回も大きな事件ではなく、咲子が不安になっていただけだったのです。
でも、それも無理はありません。
実際に充には失踪癖があったのですから。
そしてここで気づかされます。
充だけが逃げる人ではなかったのです。
充は苦しくなると姿を消す。
咲子は苦しくなると、過去や別の場所へ気持ちを逃がす。
2人とも、とても不器用なのです。
最後に咲子が「別れよっか」
そして第9話の最後。
咲子が充に告げたのが、
「今までありがとう」
そして、
「別れよっか」
でした。
これはかなり切ない場面でした。
咲子は充のことが嫌いになったわけではありません。
むしろ、充のことは好きです。
だからこそ苦しいのだと思います。
充を幸せにしたい。
良い夫婦になりたい。
でも、そのために頑張りすぎてしまう。
「好きなのに、一緒にいることが苦しい」という矛盾。
咲子は、そこから逃げるために別れを選ぼうとしているのかもしれません。
最終回予想|咲子は樹生を選ぶ?それとも一人になる?
では、最終回で咲子はどうするのでしょうか。
一つ考えられるのは、樹生と一緒になる展開です。
樹生といるときの咲子は自然体でした。
感情を無理に抑えることもなく、肩の力が抜けています。
もし充が、樹生のようにもっと感情をむき出しにして、
「ムカつく」
「寂しい」
「嫌だ」
「好きだ」
と素直にぶつかってくれるタイプだったら、咲子ももっと楽だったのかもしれません。
そう考えると、咲子と樹生が一緒になるという結末も、完全には否定できないと思います。
ただ、私はもう一つの結末もかなりあり得ると思っています。
それは、
咲子が最終的に誰も選ばないことです。
充とも別れる。
樹生とも一緒にならない。
そして、一人で生きることを選ぶ。
私はこの結末が、このドラマには意外と合っているのではないかと思います。
咲子はこれまで何度も結婚してきました。
その根底には、
「家族が欲しい」
という願いがありました。
しかし、家族を求めるあまり、「嫌われたくない」「相手を幸せにしなければ」と自分を抑えてしまったのではないでしょうか。
だから最後に咲子が、
「誰かと一緒にいなければ幸せになれないわけではない」
と気づいたら、これまでの人生が大きく意味を変えると思います。
「家族が欲しい」という願いを否定するのではありません。
ただ、誰かに選ばれることや、結婚することだけが幸せではないと気づく。
それこそが、咲子が初めて自分自身を選ぶということなのかもしれません。
もちろん、充ともう一度やり直す可能性もあります。
第9話では、充から「やり直そ」という言葉が出ています。
だからこそ、最終回で咲子がその言葉にどう答えるのかが最大のポイントになりそうです。
最終回で2人はどんな答えを出すのか?
第9話を見終わって感じたのは、このドラマは単純な恋愛ドラマではなかったということです。
描いているのは、
「誰かと一緒に生きるとはどういうことなのか」
なのではないでしょうか。
咲子は家族を求めました。
充も咲子を幸せにしようとしました。
でも、2人とも頑張りすぎました。
だから「好き」なのに苦しくなった。
そして最後には、咲子から「別れよっか」。
果たして2人は本当に別れるのでしょうか。
それとも、もう一度だけ関係をやり直すのでしょうか。
あるいは咲子は、充でも樹生でもない、自分自身の人生を選ぶのでしょうか。
次週はいよいよ最終回です。
ここまで周囲の人たちまで巻き込みながら進んできた咲子と充が、最後にどんな答えを出すのか。
そして『Tシャツが乾くまで』というタイトルが、最後にどんな意味を持つのか。
最後まで見届けたいと思います。


